[免許返納インタビュー]「今はとっても楽しいの」

2019.06.10

今回は「免許手放そうと思ってまず車を手放したよ~」という

市内コミュニティ・カーシェアリンググループの活動に1年程前から参加している

阿部さん(74歳)にお話をお伺いしてきました。

 

[コミュニティ・カーシェアリングについてはこちら]

 

 

右が阿部さん。

お顔をだすのは恥ずかしい、とのことで後ろ姿でのご登場です。

 

 

阿部さんは新潟県のご出身で、石巻へは結婚を機にいらしたそうです。

保険の営業をしており、車でお客様のところを訪問していたそう。

現在は息子さんと二人、復興公営住宅にお住まいです。

 

 

 

ー免許を返納しようと思ったこと、また車を手放したきっかけはなんですか?ー

 

 

ひとつはここの復興住宅に入居して、駐車場が5階の部屋から

隣の棟の遠い位置になって、億劫に感じてきたの。

 

それと仮設から持ってきた家電が8年も経って、そろそろ壊れ始める頃でしょう。

年金も少しずつ減ってきてるし、先々の家計のことを考えると、

車検代の10万円も節約しておきたいなと思って。

なによりここは駅もバス停も近いし、元気なうちは歩いてイオンに行けるし、

カーシェア会もあるから、私も何か人様に迷惑をかける前にと思って、

まずは車を去年の11月の車検で手放しました。

免許は有効期限の再来年8が月までは持つつもりだけど、もう運転することはないでしょうね。

でも50代の頃からゴールド免許なのよ。

 

 

ーカーシェア会の活動はどうですか?ー

 

私はまだ近くのスーパーや病院まで歩けるから日常の外出ではお世話にはなってないけど、

いずれお世話になるわね。

先々のことをあれこれと考えて行動しちゃう私の癖ね。

車がない方がとにかく健康なのよ!!

 

だから、おちゃっこ会と日帰り旅行には参加しています。

みんなでわいわいといろんなところに行けるのが、もうとっても楽しくてね。

カーシェア会に参加して友達もできたのよ。

 

私は石巻にはお嫁に来たから、石巻に身内がいるわけでもないのね。

震災があって、実家の新潟の方からは帰ってこないかって話もあったんだけど、

故郷に錦を飾るわけでもないのに帰れるかー!と思って石巻に住み続けることにしたの。

だから、親も親戚もここの町にはいないけども、今の生活はとっても楽しいの。

 

(松島ツアーで談笑しながら歩く阿部さん)

 

 

もう息子も「いってこい、いってこい」って送り出してくれる。

一緒におこづかいもくれたらいいんだけどね。(笑)

 

 

 

とってもパワフルで明るい阿部さん。

昔から日記と家計簿を毎日欠かさずにつけているそう。

1年前、2年前のこの日は何していた、誰とどこへ出掛けたなどを日記を書いているそうです。

この日記帳にカーシェア会での思い出がどんどん増えていくといいですね。

 

 

カーシェア会の活動は、日常の外出支援だけではありません。

 

おちゃっこ会(サロン活動)を開催してみんなで集まったり、

日にちを決めて乗り合いで買い物に行ったり、季節の花々を見に行ったり、

おいしいごはんを食べに行ったり。

 

楽しみながら活動に参加しているうちに、

いつの間にかその方の周りに助け合いの輪ができているのです。

 

 

「歩けるうちは自分の足で歩く。

 

でも、いずれ歩けなくなったら、その時は乗せてってね。」

 

そんな助け合いを育むカーシェア会の活動を改めて素敵だなと実感しました。

 

 


[コミュニティ・カーシェアリングについて詳しく知りたい方はこちら]

 

[コミュニティ・カーシェアリングの活動を応援したい方はこちら]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【メディア掲載情報】TKC 戦略経営者6月号に掲載されました。

2019.06.04

TKCさんが発行している
『戦略経営者 2019年6月号』に
私たちの活動を掲載していただきました。

今月号は「シェアリングエコノミー2019」と題して、
私たち以外にもフードシェア、キッチンシェア、子育てシェアなど
3つの企業が取り上げられていました。

 

中でも共感したのは子育てシェア事業を行っている
アズママさんの活動でした。

 

記事の中で、アズママさんが目指しているのは
子育てシェアを通じて「地域一体となって子育てに参画する社会」をつくることとありました。

私たちが目指しているのは
車をシェアすることを通じて、助け合いの地域をつくること。
そして、それが広がることで「持続可能な共助の社会」を実現したいと思っています。

 

シェアするもの・ことは違えど、
目指すところは同じなのかなぁと思い
とても嬉しくなりました。

 

また、特集は以下の文で締められています。

 

“「所有」から「共有」、
「公助」から「共助」へ。
シェアリングエコノミーは、
これまでとは全く異なる価値観を、
社会に対して広げていくことでしょう。”

 

震災前、カーシェアリングという言葉は
石巻では耳なじみがありませんでした。

あれから8年が過ぎた今、
70歳を超えたおじいちゃんおばあちゃんが
私たちのことをカーシェアさんと呼び、
300人を超える方たちが
車を共同利用するグループをつくり、
毎日車をシェアして買い物に行ったり、
お出掛けを楽しんでいます。

 

1人1台車を保有する地域で生活する方にとって
車をシェアするなんて、信じられないかもしれません。

でも同じく車社会の石巻で始まり、続けてこれた活動です。
あなたの地域でもきっとスタートできるはず。

少しでも興味を持った方、是非ご連絡ください。
一緒に助け合いの地域をつくっていきましょう。

 

最後に、素敵な記事にまとめてくださったTKCの中井さん、
ありがとうございました。

 

※本誌は購読者限定の雑誌のため書店には並んでいません。
事務所に置いてあるので是非読みに来てくださいね。

***

 

★協会では、『コミュニティ・カーシェアリング』をはじめとした
寄付車を活用した共助の社会をつくる活動を
支えてくださる方を募集しています。
マンスリーサポーターのお申込はこちらから。

 

★『コミュニティ・カーシェアリング』の導入について
詳しく知りたい方はこちらから。

[免許返納インタビュー]80歳で返納すると決めてから…

2019.05.19

ここ最近、高齢者ドライバーの事故のニュースが耳に入ってきますね。

確かに事故は痛ましく、亡くなる人がいるならなおさらのこと。

だけど、免許を手放すと生活ができないから、

手放すことができない人がいることも事実だと、

特に、石巻のような車社会の中で生活している私たちは痛感しています。

 

 

実は昨年末、協会のスタッフも赤信号無視の車に衝突される、という事故が発生しました。

 

 

お相手の方は80代後半の方。

 

 

もちろんこういった場面で話題にだしているのですから、

ふたりとも命に係わる重大事故ではなかったのですが、

スタッフは、しばらくは接骨院に通院する、辛い日々を過ごしました。

 

 

そしてお相手の方は、それがきっかけで免許を手放したそうです。

 

普段であれば終わる話なのでしょうが、わたしたちは

 

 

「運転生活の卒業の思い出が嫌な思い出になってしまったね。」

 

 

「その方の身近にコミュニティ・カーシェアリングがあれば…。

きっともう少し早く、免許を手放していたかもしれないよね。」

 

「そしたらスタッフもケガせずにすんだし、家族にも心配かけないことができたね。」

 

 

と、それぞれがこの活動の意義、そして改めて向き合うべき

「免許返納とその後の移動手段の確保」という課題を深く考えるきかっけとなりました。

 

 

 

そこで私たちが行っているコミュニティ・カーシェアリングの活動の中で

「免許返納」という問題とどう向き合っていくべきなのか考え、

すでに免許を返納した方へお話を聞いていくことにしました。

 

 

今回は、石巻市内のコミュニティ・カーシェアリングのグループの活動に参加しており、

2年前に旦那さんが免許を返納をした岩井さんご夫婦(82歳)にお話をお伺いしてきました。

 

 

現在は、奥さんと二人、復興公営住宅で暮らしています。

岩井さんは元々魚屋さんを営んでおり、旧桃生郡全域に

配達をしに行っており、車は仕事、生活の上でなくてはならない存在だったそうです。

 

 

 

ー免許返納をしようと思ったきっかけはなんですか?ー

 

返納したのは平成29年の12月。80歳の時だね。

震災で仙台の子供夫婦のところで暮らすようになって、

便のいいところだったから、そっから運転はしなくなったんだよね。

地下鉄でどこでも行けたから。

だけど震災もあったし、「もしも」のことを考えて運転はしなけども

免許証だけは更新するようにしてたんだ。

80歳で返納しようとは元々思ってたんだけど、

ここの復興住宅に引越してきてからは、バス停もすぐ目の前にあるし、

カーシェア会もできたから、もうなんのも心配なく返納したんだ。

 

 

 

ー移動の不安はなかったですか?ー

 

んん~…やっぱりバスもあるし、カーシェア会もあるし、

「まぁ、なんとかなっぺ」と思って。

今は仙台、東松島、市内に住む子供たちがちょこちょこ来て

買い物だ、なんだかんだで連れてってくれるし困らないね。

 

 

 

 

ー免許返納、カーシェア会への参加など、ご家族の反応はどうでしたか?ー

 

家族全員賛成!

そりゃもう喜んでたよ。

費用的にも助かるからね。

 

 

ーカーシェア会の活動はどうですか?ー

 

わたしは団地会長もやってるんだけど、他の人を見ていると部屋から出るきっかけになってるよ。

おちゃっこ会したり、近場にみんなで出かけたりね。

みんなとあっちこっち行けるのは昔みたいで嬉しいよ。

 

→以前に行ったお出かけの様子。

 

 

今度の気仙沼の大島は楽しみなんだ。

若い頃に行ったっきりだから懐かしいよ。

 

仮設の時と違って、部屋から歩いている人も姿は見えないし、

ドアも重いし、締まると孤独感を感じる。

ここの団地でも4割は高齢者世帯なんだな。

 

だから団地会でカラオケ会したり、花をみんなで植えたり、いろいろやってるよ。

でも大体出てくるのは女の人だね。

元気いいんだ。(笑)

 

 

「買い物行きたい」と思っても、前の日までに頼んでおけば連れてってくれるから助かるよ。

みんなカーシェアには助かってるね。

うちは大体月に3、4回くらい買い物とかで利用させてもらってるかな。

買い物だと荷物重いしね。

買い物は二人で行くんだけど、いつも同じスーパーじゃなくて今回はヨークベニマルだ、次は生協だ、

とかいろいろ行ってる。

 

病院に行く時はバスを使うよ。

大体月に2.3回かな。

あれこれ使い分けて生活してる。

 

と、笑顔で語ってくれた岩井さん。

 

免許を返納してからも、公共の交通機関と

『コミュニティ・カーシェア』をうまく使い分けて

便利に活用しているだけでなく、

お出かけも団地の皆さんと共に満喫されていらっしゃる様子を伺えました。

 

 

 

 

→カーシェア会のメンバーの方の自宅ドアに貼ってあるステッカー。

これがメンバーの証です。

 

 

———–

 

 

石巻市では先日、石巻市長が免許を返納した、ということがニュースとなりました。

 

   [リンク]石巻日日新聞の記事はこちら

 

またその際には市長より

「コミュニティ・カーシェアリングに注目している」

とのコメントもいただきました。

 

わたし達の活動は東日本大震災で車を失った方々への支援活動としてスタートしました。

ですが時は流れ、これから突入する超高齢化社会への備えの一つとして、

地域や行政からの問合せをいただくようになりました。

 

 

 

車がないと生活ができない地域において、

この仕組みが、地域に根付くことによって、

免許を返納してからも安心して住み続けることができるようになれば、と

願い、活動を続けていきたいと思います。

 

 

 

 

***ご協力のお願い***

 

これまで復興予算を主な財源として活動を行ってきた私たちの事業ですが、

復興が進むことに伴って3月で復興財源の委託事業が一つ終了しました。

となり、自主事業や民間助成金に頼らざるを得ない状況となりました。

依然と資金面では課題を抱えています。

 

後も益々復興財源が縮小するため、

活動を継続・発展させていくためにはみなさんの応援が必要です。

 

ご協力をよろしくお願いいたします。

 

   [リンク]ご寄付について

 

 

 

 

 

カーシェアで繋がる家族のおはなし

2019.05.16

日に日に暖かさが増していきますね。

石巻でも朝晩は寒いなと感じますが、ようやくストーブが手放せるようになってきました。

 

 

 

さて、今日はつい先日あったカーシェアを通じて垣間見れた、

家族のお話をみなさんにお伝えしたいと思います。

 

 

 

とある日の朝、石巻出身で震災後、関東に住んでいる方が帰省でレンタカーを借りにいらっしゃました。

手続きで待っているあいだにスタッフの一人が

その方にある写真を見せたところ、涙ぐんでしまわれたのです。

 

 

 

 

その写真に写っていたのは、その方のお母さんとお兄さん。

二人は同じカーシェア会に入っており、お兄さんはボランティアドライバーとして

地域の高齢者の方々の外出支援を手伝っています。

 

もちろんお母さんの外出支援も。

 

 

ある時、カーシェア会で女川にお出かけした際に、

お母さんは「行きたい!行きたい!」と前々から楽しみにしていたのですが、

お兄さんの方はあまり乗り気ではなく、

参加したいという人の割に、運転する人が足りていなかったので

渋々・・・という雰囲気だったそうです。

 

 

そんな中、スタッフが撮影した1枚の写真には親子の愛情が映っていました。

 

 

 

高齢の母を気づかって、手を添える息子。

 

普段の家の様子では決して見ない姿だ、とその方はおしゃって涙ぐまれてしまいました。

なんでも今回の帰省は、お母さんが入院したからだとか。

 

 

お母さん、早く元気になってまた息子さんやみんなとお出かけしましょうね。

 

 

後日、聞いたお話だと、病室でこの写真を見せたところ、

とても喜んでいたそうです。

 

カーシェアを通じて垣間見れた、家族がお互いを思いやる気持ちでした。

 

 

******ご支援のお願い******

私たちの活動を続けていくにはみなさんからのご支援が必要です。

支援のかたちはいろいろ。

貯まっているTポイントやご寄付、マンスリーサポーターとして応援など

あなたに合った無理のない形が選べます。

ご協力よろしくお願いいたします。

[リンク]ご支援のご案内

学生整備プロジェクト&ボランティアドライバーの集いを開催しました。

2019.05.09

 

石巻では桜が満開の4月17日~19日にかけて、

石巻専修大学で「2019年春の学生整備プロジェクト」を実施しました。

少子化、若者の車離れの影響なのでしょうか、、、
今年は4年生が6名と例年になく、少ない人数となりましたが、
2,3年生、大学院生、先生方、整備士のやっさん(協会スタッフ)が加わり、
3日間で69台(過去最多!)の車両のタイヤ交換、日常点検、軽整備を実施しました。

このプロジェクトは2011年10月が続いており、今回で15回目となりました。

 

 

 

 

 

作業は3チームに分かれ行われました。

まっすぐに車をピットに入れることもなかなか難しく、

最初は何度も切替しをしながらでしたが3日目ともなると

スムーズに入れることができるようになりました。

 

 

チーム内で担当に分かれ、日常点検、タイヤ交換、オイル交換、

バッテリーチェックなどを先生方の指導を受けながら実施していきます。

 

→消耗しているタイヤは新しいノーマルタイヤに交換。

 

→オイルを抜いて、新しいオイルを入れます。これで快適ドライブ!

 

→バッテリーもチェックして、弱っているものは新しいバッテリーに交換!

 

→ワイパーも消耗しているものは交換!

 

 

協会の車は寄付いただいたものばかりなので、メーカーも年式も平成初期から新型車、電気自動車まで様々!

 

学生達にとってはいつも触っている実習車ではなく、実際にユーザーが使用している車を

触る機会はこのプロジェクトのみなので、とてもいい勉強する機会となったようです。

 

そして、このプロジェクトで使用する製品についてはメーカー様よりご協力いただきました。

私たちがこのプロジェクトを長年続けてこれているのは、

メーカー様からの製品のご協力があってこそです。

いつもありがとうございます!

 

<ご協賛企業様>

日本ミシュランタイヤ株式会社   横浜ゴム株式会社

 

ルート産業株式会社        三共油化工業株式会社

 

PIAA株式会社           パナソニックカーエレクトロニクス株式会社

 

 

そして今回は、前々から温めていたある一つのプロジェクトを同時開催しました。

 

現在、石巻市内では9地域でコミュニティ・カーシェアリングが実践されるまでになりました。

そして活動の要となるのは各カーシェア会で活躍する、ボランティアドライバーさん。

そのボランティアドライバーさんが一堂に会する機会を作りたいと思っており、

今回、この学生整備プロジェクトで車が集まる機会を利用して、

「第1回ボランティアドライバーの集い」を開催しました!

 

 

今回は東京海上日動様よりドライブレコーダーの映像を見ながら

「安全運転のポイント講習」を行っていただき、

普段から地域の方々の移動のお手伝いをしている皆さんは真剣にお話を聞いていました。

 

 

講話のあとは、集まったみなさんそれぞれの自己紹介と

自分が運転していて体験したヒヤリ・ハットをお互いに共有し合いました。

 

 

時より高齢者の事故のニュースが世間を騒がせる中、

地域住民で同士で移動やコミュニティづくりを支え合う、

平均年齢74歳のコミュニティ・カーシェアリングの注目は高く、

NHK、東北放送などのテレビや、地元紙の取材もお越しいただきました。

 

 

ご協賛いただいた各メーカーさま、作業にあたっていただいた石巻専修大学の学生の皆さま、

プロジェクトにご参加いただき、ありがとうございました!

また、本プロジェクトへご協力いただく企業さまは随時募集しております。

ご興味がありましたらぜひお問い合わせください!

 

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