【コラム】免許返納に必要な手続きについて

2021.06.13

はじめに

「最近車の運転が不安で…」そう感じる方や、息子さん、娘さんからも免許返納を進められる方がいらっしゃるのではないでしょうか。先日、協会にも「免許返納したいのだけど、どこに言ったらいいですか?」と連絡が入りました。いざ免許返納をしようと思っても、身の回りに免許返納をした人がいなければ何をどうすればよいかわかりませんよね。そんな方に届けばいいな、と思ってコラムを書いてみました。気軽に読んでみてください。

免許返納の現状は?

高齢者による重大事故の報道が影響しているのか、免許の自主返納者数は年々増加傾向にあります。過去最多だった令和元年の自主返納数は601,022件でした。
ただ、昨年令和2年は対前年比で減少しています。これは新型コロナウイルス影響で自動車での移動を安心と考えた人が多かったことが影響していると言われています。
https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/pdf/rdhtransition.pdf
出典:警察庁ホームページ 運転免許証の自主返納についてより https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/return_DL.html

どこで免許返納できるの?

免許返納の手続きを行うのは、全国の警察署や運転免許証センターです。居住地を管轄している警察署の交通課や運転免許証センターに行けば手続きすることができます。予約はいらないので、免許返納を決めたら、窓口に向かいましょう。
参考:全国の警察署一覧:http://www.police-map.com/


注意 免許返納したらその瞬間から車は運転できません!

「免許センターまで車で向かい、免許返納手続きを完了したはいいが、車を運転してはいけないと言われ帰れなくなった。」冗談のように聞こえますが、実際に起きていることだそうです。免許センターは車でないと行きにくい場所も多いですよね。返納手続きには家族や知人の人に送迎してもらうか、タクシーを手配するのがよいでしょう。

免許返納の手続きに必要な持ち物は?

免許返納手続きに必要なものは、有効期限内の運転免許証(原本)があれば大丈夫です。
ただし、返納する人以外の方が手続きをする場合は専用の委任状が必要になります。各都道府県毎に様式が異なるため、お住まい都道府県警察のホームページからダウンロードしてください。
参考:宮城県警察HP https://www.police.pref.miyagi.jp/hp/menkyo/tetuzuki/hennou.html より

免許返納後の優遇施策について

免許を返納したら、当然ですがその日から車を運転することはできなくなります。地方に住んでいる方は特に不便さを感じることが多くなるかもしれません。そういった不便を解消するために、運転免許を自主返納した方に向けて色々な優遇を準備している自治体が沢山あります。住民バスを無料または格安で利用できる地域もあります。また、企業も独自に自主返納者への優遇策を打ち出しており、タクシーの運賃割引や食事代の割引、電動セニアカー購入代金の割引など、移動に限らず様々なメリットがあります。是非一度確認してみてください。

参考:高齢者運転者支援サイト http://www.zensiren.or.jp/kourei/return/relist.html

免許返納したら車はどうする?

免許を返納したら、今まで乗っていた車は家族に譲る、車屋さんに売却する、廃車してもらう、という選択をするが今のところ多いようです。先ほどの優遇施策に絡むところだと、免許返納にともなう車の売却だと買い取り金額をアップしてくれる会社もあるようです。
余談になりますが、車を処分せずに家に置いたままにしたところ、「近所までの買い物なら大丈夫だろう」と思った方が無免許運転し、交通事故を起こしてしまうといったことが毎年のように起きています。乗らなくなった車は、運転への未練を断ち切るためにも、早めに行先を決めてあげたほうがいいかもしれません。

さいごに

人生で運転する期間は長く、免許返納を決めるには色々な葛藤があるかもしれません。もちろん運転することは運転免許を持っている限り個人の自由です。ただ、交通事故を起こして最後の運転の記憶が辛いものになってしまうのは悲しいですよね。今回紹介したとおり、免許返納した方への交通施策を用意している自治体も沢山あります。運転を不安に感じたり、家族から返納を進められたら、一度しっかりと自主返納について向き合ってみるといいかもしれません。

日本カーシェアリング協会では、不要になった車の寄付を集め、その車を活用した被災地支援や交通弱者支援を行っています。

また、車検が切れている車や、故障している車も無償で引き取ることが出来る自動車のリサイクル寄付プログラムを展開しています。古い車だと廃車の手数料を取られることもしばしばあります。協会にお任せいただけるようであれば、引き取りに関する費用は一切負担なく、車を廃車することができ、かつ被災地支援や交通弱者支援を応援することができます。

寄付いただいた車は、提携しているリサイクル業者に引き取られ、別の車のパーツや、資源として生まれ変わります。また、業者の査定金額が支援活動への寄付金となり、寄付いただいた車が無駄なく社会のために活用されていきます。免許返納され、車の売却や廃車を検討されている方は、是非協会への車の寄付をご検討ください。

車の寄付のお問い合わせは以下のボタンから

読者投稿欄「波」 免許返納を考える

2019.09.22

南三陸・気仙沼地域で発行されている「三陸新報」に今月5日、南三陸町の入谷地区で始まった『コミュニティ・カーシェアリング』のテスト運行の開始に関する記事が掲載されました。(記事内容

 

その6日後の、11日の三陸新報の読者投稿欄「波」でその記事をご覧になられた方から「免許返納を考える」というテーマでその記事についての投稿がありました。

 

同様の河北新報の記事をご覧になった宮城県内の別の地域の方からも自分の「地域でも・・・」という連絡がありました。

 

こうした反響は嬉しくもあり、また身が引き締まる思いでもあります。

しっかりと応えていくためにも、この活動を力強く推進してまいります。

 

※三陸新報様、投稿された内海様のご了解をいただいた上で記事をご紹介させていただいております。

 

 

『コミュニティ・カーシェアリング』導入を検討したい方向けに『コミュニティ・カーシェアリング実践ガイドブックvol.2』を無料で提供しています。
https://www.japan-csa.org/action/carshare.php#carshare_guidebook

 

この取組への応援もよろしくお願いします。
https://www.japan-csa.org/benefaction/

 

 

[免許返納インタビュー]「今はとっても楽しいの」

2019.06.10

今回は「免許手放そうと思ってまず車を手放したよ~」という

市内コミュニティ・カーシェアリンググループの活動に1年程前から参加している

阿部さん(74歳)にお話をお伺いしてきました。

 

[コミュニティ・カーシェアリングについてはこちら]

 

 

右が阿部さん。

お顔をだすのは恥ずかしい、とのことで後ろ姿でのご登場です。

 

 

阿部さんは新潟県のご出身で、石巻へは結婚を機にいらしたそうです。

保険の営業をしており、車でお客様のところを訪問していたそう。

現在は息子さんと二人、復興公営住宅にお住まいです。

 

 

 

ー免許を返納しようと思ったこと、また車を手放したきっかけはなんですか?ー

 

 

ひとつはここの復興住宅に入居して、駐車場が5階の部屋から

隣の棟の遠い位置になって、億劫に感じてきたの。

 

それと仮設から持ってきた家電が8年も経って、そろそろ壊れ始める頃でしょう。

年金も少しずつ減ってきてるし、先々の家計のことを考えると、

車検代の10万円も節約しておきたいなと思って。

なによりここは駅もバス停も近いし、元気なうちは歩いてイオンに行けるし、

カーシェア会もあるから、私も何か人様に迷惑をかける前にと思って、

まずは車を去年の11月の車検で手放しました。

免許は有効期限の再来年8が月までは持つつもりだけど、もう運転することはないでしょうね。

でも50代の頃からゴールド免許なのよ。

 

 

ーカーシェア会の活動はどうですか?ー

 

私はまだ近くのスーパーや病院まで歩けるから日常の外出ではお世話にはなってないけど、

いずれお世話になるわね。

先々のことをあれこれと考えて行動しちゃう私の癖ね。

車がない方がとにかく健康なのよ!!

 

だから、おちゃっこ会と日帰り旅行には参加しています。

みんなでわいわいといろんなところに行けるのが、もうとっても楽しくてね。

カーシェア会に参加して友達もできたのよ。

 

私は石巻にはお嫁に来たから、石巻に身内がいるわけでもないのね。

震災があって、実家の新潟の方からは帰ってこないかって話もあったんだけど、

故郷に錦を飾るわけでもないのに帰れるかー!と思って石巻に住み続けることにしたの。

だから、親も親戚もここの町にはいないけども、今の生活はとっても楽しいの。

 

(松島ツアーで談笑しながら歩く阿部さん)

 

 

もう息子も「いってこい、いってこい」って送り出してくれる。

一緒におこづかいもくれたらいいんだけどね。(笑)

 

 

 

とってもパワフルで明るい阿部さん。

昔から日記と家計簿を毎日欠かさずにつけているそう。

1年前、2年前のこの日は何していた、誰とどこへ出掛けたなどを日記を書いているそうです。

この日記帳にカーシェア会での思い出がどんどん増えていくといいですね。

 

 

カーシェア会の活動は、日常の外出支援だけではありません。

 

おちゃっこ会(サロン活動)を開催してみんなで集まったり、

日にちを決めて乗り合いで買い物に行ったり、季節の花々を見に行ったり、

おいしいごはんを食べに行ったり。

 

楽しみながら活動に参加しているうちに、

いつの間にかその方の周りに助け合いの輪ができているのです。

 

 

「歩けるうちは自分の足で歩く。

 

でも、いずれ歩けなくなったら、その時は乗せてってね。」

 

そんな助け合いを育むカーシェア会の活動を改めて素敵だなと実感しました。

 

 


[コミュニティ・カーシェアリングについて詳しく知りたい方はこちら]

 

[コミュニティ・カーシェアリングの活動を応援したい方はこちら]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[免許返納インタビュー]80歳で返納すると決めてから…

2019.05.19

ここ最近、高齢者ドライバーの事故のニュースが耳に入ってきますね。

確かに事故は痛ましく、亡くなる人がいるならなおさらのこと。

だけど、免許を手放すと生活ができないから、

手放すことができない人がいることも事実だと、

特に、石巻のような車社会の中で生活している私たちは痛感しています。

 

 

実は昨年末、協会のスタッフも赤信号無視の車に衝突される、という事故が発生しました。

 

 

お相手の方は80代後半の方。

 

 

もちろんこういった場面で話題にだしているのですから、

ふたりとも命に係わる重大事故ではなかったのですが、

スタッフは、しばらくは接骨院に通院する、辛い日々を過ごしました。

 

 

そしてお相手の方は、それがきっかけで免許を手放したそうです。

 

普段であれば終わる話なのでしょうが、わたしたちは

 

 

「運転生活の卒業の思い出が嫌な思い出になってしまったね。」

 

 

「その方の身近にコミュニティ・カーシェアリングがあれば…。

きっともう少し早く、免許を手放していたかもしれないよね。」

 

「そしたらスタッフもケガせずにすんだし、家族にも心配かけないことができたね。」

 

 

と、それぞれがこの活動の意義、そして改めて向き合うべき

「免許返納とその後の移動手段の確保」という課題を深く考えるきかっけとなりました。

 

 

 

そこで私たちが行っているコミュニティ・カーシェアリングの活動の中で

「免許返納」という問題とどう向き合っていくべきなのか考え、

すでに免許を返納した方へお話を聞いていくことにしました。

 

 

今回は、石巻市内のコミュニティ・カーシェアリングのグループの活動に参加しており、

2年前に旦那さんが免許を返納をした岩井さんご夫婦(82歳)にお話をお伺いしてきました。

 

 

現在は、奥さんと二人、復興公営住宅で暮らしています。

岩井さんは元々魚屋さんを営んでおり、旧桃生郡全域に

配達をしに行っており、車は仕事、生活の上でなくてはならない存在だったそうです。

 

 

 

ー免許返納をしようと思ったきっかけはなんですか?ー

 

返納したのは平成29年の12月。80歳の時だね。

震災で仙台の子供夫婦のところで暮らすようになって、

便のいいところだったから、そっから運転はしなくなったんだよね。

地下鉄でどこでも行けたから。

だけど震災もあったし、「もしも」のことを考えて運転はしなけども

免許証だけは更新するようにしてたんだ。

80歳で返納しようとは元々思ってたんだけど、

ここの復興住宅に引越してきてからは、バス停もすぐ目の前にあるし、

カーシェア会もできたから、もうなんのも心配なく返納したんだ。

 

 

 

ー移動の不安はなかったですか?ー

 

んん~…やっぱりバスもあるし、カーシェア会もあるし、

「まぁ、なんとかなっぺ」と思って。

今は仙台、東松島、市内に住む子供たちがちょこちょこ来て

買い物だ、なんだかんだで連れてってくれるし困らないね。

 

 

 

 

ー免許返納、カーシェア会への参加など、ご家族の反応はどうでしたか?ー

 

家族全員賛成!

そりゃもう喜んでたよ。

費用的にも助かるからね。

 

 

ーカーシェア会の活動はどうですか?ー

 

わたしは団地会長もやってるんだけど、他の人を見ていると部屋から出るきっかけになってるよ。

おちゃっこ会したり、近場にみんなで出かけたりね。

みんなとあっちこっち行けるのは昔みたいで嬉しいよ。

 

→以前に行ったお出かけの様子。

 

 

今度の気仙沼の大島は楽しみなんだ。

若い頃に行ったっきりだから懐かしいよ。

 

仮設の時と違って、部屋から歩いている人も姿は見えないし、

ドアも重いし、締まると孤独感を感じる。

ここの団地でも4割は高齢者世帯なんだな。

 

だから団地会でカラオケ会したり、花をみんなで植えたり、いろいろやってるよ。

でも大体出てくるのは女の人だね。

元気いいんだ。(笑)

 

 

「買い物行きたい」と思っても、前の日までに頼んでおけば連れてってくれるから助かるよ。

みんなカーシェアには助かってるね。

うちは大体月に3、4回くらい買い物とかで利用させてもらってるかな。

買い物だと荷物重いしね。

買い物は二人で行くんだけど、いつも同じスーパーじゃなくて今回はヨークベニマルだ、次は生協だ、

とかいろいろ行ってる。

 

病院に行く時はバスを使うよ。

大体月に2.3回かな。

あれこれ使い分けて生活してる。

 

と、笑顔で語ってくれた岩井さん。

 

免許を返納してからも、公共の交通機関と

『コミュニティ・カーシェア』をうまく使い分けて

便利に活用しているだけでなく、

お出かけも団地の皆さんと共に満喫されていらっしゃる様子を伺えました。

 

 

 

 

→カーシェア会のメンバーの方の自宅ドアに貼ってあるステッカー。

これがメンバーの証です。

 

 

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石巻市では先日、石巻市長が免許を返納した、ということがニュースとなりました。

 

   [リンク]石巻日日新聞の記事はこちら

 

またその際には市長より

「コミュニティ・カーシェアリングに注目している」

とのコメントもいただきました。

 

わたし達の活動は東日本大震災で車を失った方々への支援活動としてスタートしました。

ですが時は流れ、これから突入する超高齢化社会への備えの一つとして、

地域や行政からの問合せをいただくようになりました。

 

 

 

車がないと生活ができない地域において、

この仕組みが、地域に根付くことによって、

免許を返納してからも安心して住み続けることができるようになれば、と

願い、活動を続けていきたいと思います。

 

 

 

 

***ご協力のお願い***

 

これまで復興予算を主な財源として活動を行ってきた私たちの事業ですが、

復興が進むことに伴って3月で復興財源の委託事業が一つ終了しました。

となり、自主事業や民間助成金に頼らざるを得ない状況となりました。

依然と資金面では課題を抱えています。

 

後も益々復興財源が縮小するため、

活動を継続・発展させていくためにはみなさんの応援が必要です。

 

ご協力をよろしくお願いいたします。

 

   [リンク]ご寄付について