活動レポート
REPORT

坂井学防災大臣を表敬訪問。「災害時の車の問題」を「国の課題」へ

2025.10.18

10月16日、坂井学防災大臣にお時間をいただき、面会させていただきました。
被災地で車の問題に向き合ってきた団体として、ご面会をご相談させていただいたところ、政治的にもお忙しい時期にも関わらず、急遽お時間をつくってくださいました。


「熊本や鹿児島等各地で車の支援をしてくださって、ありがとうございます」

面会した際、坂井大臣からこのようなお言葉をいただきました。大臣が私たちの活動を認知してくださっていたこと、温かいお言葉を頂き歓迎いただいたこと嬉しく思いました。


そして、これまでの取り組みや私たちが現場で感じている課題、これから備えるべきことについてお話ししました。

特に、今後想定される大規模災害に対応するためには、膨大な数の車と資金が必要になります。発災時に車を迅速に集められる仕組み、そしてその経費を支える制度の整備が不可欠です。これらを実現するための具体的な提言をお伝えしました。

坂井大臣は終始真摯に耳を傾けてくださり、

「車は何台あるんですか?」
「これまでにトラブルはありましたか?」
「車の整備はどのようにされているのですか?」

と、取り組みに関する様々なご質問をくださいました。

また、「これかなり費用かかりますよね。よくやってますね」とねぎらいの言葉までかけてくださいました。

そんなやりとりの中で、昨年10月に坂井大臣が能登半島を訪問された際に私たちの活動を現地で知り、支援が円滑に行えるよう関係機関と調整をしてくださっていたこともこの日初めて知りました。心から感激しました。


意見交換を行う中で、坂井大臣が2020年の球磨川氾濫の際、横浜で募金を集め、3台の車を被災地の団体に寄付された経験をお持ちであることを伺いました。当時の様子を大臣のブログでも紹介されていました。https://sakaimanabu.com/action/message20200805/

「あの時も困っている方がいっぱいおられたのね。車がないとどうしようもないもんね~。」

そうおっしゃる坂井大臣の言葉を聞いて、この方は災害時の車の問題に元々関心を持ち行動してくださっていたこと、そしてこの日、貴重な時間をとってくださったこともそういった背景があるんだということを私なりに理解しました。


面会の最後に、政府としてこの「災害時の車問題」に引き続き取り組んでいただきたい旨をお願いしました。
するとその場で、大臣は同席していた内閣府職員の方を担当として指名され、「継続的に協議を進めていくように」とご指示をくださいました。

2011年の活動開始以来、私たちは一貫してこの課題に向き合ってきました。
家屋被害などに比べ、車の問題はなかなか注目されてこなかったのですが、14年半の歩みを経て、国の防災大臣に直接お伝えすることができたことは、本当にうれしく思います。


政府としても「災害時の車の問題」にも向き合おうとしてくださっています。災害時に「車の支援」が円滑に行える仕組みづくりがしっかりと進めるために私たちにできることを一つずつ取り組んでまいります。

お忙しい中、お時間をくださった坂井大臣、またご調整いただいた内閣府職員の皆さまに、心より御礼申し上げます。

一般社団法人日本カーシェアリング協会
代表理事 吉澤武彦