こんにちは。コミュニティ・サポート事業部のやまです。
10月6日、岩手県岩泉町の小本地域振興協議会の皆さまが、石巻市の三ツ股カーシェア会へ視察にお越しくださいました。

今回の視察は、岩手県主催の講演会がきっかけで私たちの取り組みを知っていただいたことがご縁となり実現しました。情報を得てすぐに「現場を見たい」と動かれた行動力に、私たちもその想いにお応えすべく本視察の調整を行いました。
*講演会の様子はこちら
https://www.japan-csa.org/blog/archives/10941
当日は石巻市の三ツ股カーシェア会と交流後を行い、私どもからコミュニティ・カーシェリングの仕組みを説明させていただきました。
三ツ股カーシェア会の皆さんは、温かい笑顔で小本地区の皆さまをお迎えくださいました。
お互いに自己紹介を行ったあと、普段行われているサロンの様子を見学いただきました。
交流の場では、小本地域の皆さんから地域が抱える課題について率直なお話をいただきました。
「バス停まで500mあるけれど、高齢者にはその距離がとても大変なんです」
「交通手段が減る一方で、移動の困難さが増している」
「病院に行くにも戻ってくるまで半日かかり」
といった切実な声が挙がり、特にみなさん気にされていたのがカーシェア活動での担い手の負担でした。「ボランティアで運営するって大変じゃないですか?」という問いかけに対して、三ツ股カーシェア会のボランティアドライバーの方が「大変な時もありますけど、“ありがとう”って言ってもらえることが、私にとって活動の源なんです」と、穏やかな口調で答えてくださいました。
その言葉に、視察に参加された皆さんが優しい笑顔を浮かべ、この取組みの温かさが伝わったように感じました。


交流のあとは、私たちからコミュニティ・カーシェアリングの仕組みについてより詳しくご説明させていただきました。 皆さん真剣に耳を傾けてくださり、うなずいたりメモを取ったりする姿が印象的でした。
説明の合間には話し合う様子もありご自身の地域に置き換えて考えてくださっているように感じました。こうした様子から、仕組みの理解にとどまらず、「自分たちの地域で活かせるとしたら?」という視点で捉えてくださっている方もいたのではないかと感じています。
参加者の皆さんの中で、何かしらの気づきやヒントが芽生え始めているように感じられるひとときでした。
視察を終えて、参加された方からは「今日がスタートライン。これからどうするかしっかり考えたい」 という力強いお言葉をいただきました。
また、視察をお申込みくださった岩泉町役場小本支所のご担当者様からは、帰りの車内でも議論が続いていたとご報告いただき、今後の地域での動きがとても楽しみです。
今後の地域づくりを進めていくヒントを少しでも受け取っていただけたようでしたらうれしいです。もちろん、コミュニティ・カーシェアリングにチャレンジしたいとなれば、私たちも全力で応援していきたいと思います。

日本カーシェアリング協会では、地域コミュニティや自治体関係者の皆さまを対象に視察プログラムを実施しています。興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
詳しくは下記ページをご覧ください。
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