昨日10月19日、本部がある宮城県石巻市にて、石巻市防災士協議会(IBK)様主催の第4回防災セミナーに、当協会スタッフの石渡が登壇いたしました。
地域の防災の要となる防災士の皆さまに向けて、近年の水害を発生させる大雨の特徴と、それに伴う「車の被災」の問題について講演させていただきました。

■ 講演の概要:「車の被災」はもはや他人事ではない
石渡からは、主に以下の3点について発表いたしました。
近年の顕著な降雨量の発生数推移:線状降水帯などの影響により、車が短時間で水没するリスクが高まっている現状をデータで共有しました。
車の被災に関する自助・共助・公助の課題:生活再建に不可欠な車が被災した際、個人、地域、行政それぞれが直面する支援の難しさと、その隙間を埋める日本カーシェアリング協会の災害サポートレンタカーの役割について解説。
日本カーシェアリング協会の支援活動:東日本大震災以降、被災地で培ってきた移動支援の実績と、今後の展望についてご紹介しました。
会場から、車の被災の対応で何故公助の仕組みがないのか、という質問があがり、同じく登壇されていた東北大学の佐藤先生から、日本の災害対応における「車の支援」の歴史的な議論の経緯や、公助としての支援の制度的な難しさについて、貴重なご補足をいただきました。
アカデミアと現場の知見が交わることで、「車」という生活インフラの防災対策について、より深く多角的に考える大変有意義な時間となりました。

■ 石巻から全国へ
私たちの災害対応の取組は、この石巻の地から始まりました。その原点とも言える場所で、地域の防災を担う石巻の防災士の皆さまに、車の被災という課題を共有し、今後の連携について議論できたことは、協会として非常に意味のある時間だったと強く感じています。
「命を守る備え」に「移動の備え」を加える。
この考えを、石巻に限らず、全国の防災士の皆さまや防災に関心のある方々と共に広げていけるよう、活動を続けてまいります。
防災に関心のある、防災士や企業・団体・自治体の皆様へ
被災後の生活を守るために「車の被災」についての知識習得・啓発にご協力いただけませんか?ご関心のある方は是非協会までお問い合わせください。