石巻視察3日目

2011.06.20

3日目は、朝からお世話になっている記者の方からご紹介いただいた石巻市議の阿部さんとお会いしました。
阿部さんは、やっぺす石巻さんとのセッティングをしていただき、色々と相談にのってくださいました。
地元で活動される方々のご意見や情報は本当に貴重でした。
やっぺす石巻の兼子さんは元々子育て支援をされていらっしゃり、子育てコミュニティを仮設住宅内で作り、支援されようとしていました。
こうした仮設住宅にコミュニティ単位で活動していくところと連携していけばいいのでは、というのが阿部さんからの提案でした。
「なるほど!」
って感じでした。
僕は自治会がないなら作ろう!という気概でこれまで望んでいたのですが、自治会ではなく、カーシェアリングサークルを作ってそこで運営すればいいと思いました。
また、やっぺす石巻さんのような地元の支援団体とも色々と助け合いながら前にすすめたらと思いました。
また、阿部さんからは、各仮設住宅で比較的同じ地域から集まっている地区を教えていただきました。
要は町中の仮設住宅では、様々な場所から人が集まっていて、なかなかコミュニケーションが上手くいかない。一方、辺鄙な場所にいけばいくほどその地元の方が集まり、知り合いも多く、比較的コミュニケーションが上手くいくのでは、という事でした。
ちょうど私が規模的にも建設した時期的にもいいと思って行く予定をしていた雄勝地区の仮設住宅も
その一つとして教えていただいたので、そちらに行くことにしました。
石巻市は市町村合併が行われ、非常に大きな行政区です。
雄勝地区はその一つで、かなり離れていました。
途中女川市を通りました。
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瓦礫が積み上げられていました。
女川市を抜けたところが雄勝町でした。
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山の中に建てられた仮設住宅
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他の場所と比べてご高齢の方が多かったと思います。
規模も30世帯程度で小さく、また時間もとてもゆっくり流れているような感じで、コミュニケーション云々が問題といった感じはありませんでした。
ただ、アンケートを取った感じでは、ニーズはあるのですが、難しいのではといった感じを言われた方が多かったように思います。保守的というか、古風というか、新しいことをやるという事に対する抵抗の方が大きかったように思います。
特に月曜日の昼という事でおそらく男性はお仕事に行かれていたのだと思うのですが、お話を伺ったのは女性が大半で、そういう事は男性に聞いてくださいっておっしゃる方もいるくらい、昔ながらのコミュニティがあると感じました。
一筋縄ではいかないなぁと思いながら、色々な場所を行くのはやめにして、まず1カ所丁寧に実績を創る事からはじめようと思い、万石浦公園に行き、アンケートを続けました。
するとUさんというおばさんとの出会いがありました。
Mさんと同じように自治会の必要性を強く感じていらっしゃいました。
そこで、Mさんを紹介しようと思いましたが、たまたま留守だったので、部屋番号を伝え、ぜひ話をしてくださいと伝えました。
人と人を繋ぐことをこのカーシェアリングと通じて行う事ができればと、僕らの仮設での役割を一つ感じた瞬間でした。

石巻視察2日目

2011.06.19

昨日、大橋地区にいた時、非常時の携帯電話に関するアンケートをウエットティッシュを渡しながらされていらしゃる方々がいました。
僕はそれを見て、あぁ~やっぱりあれ位丁寧に話を聞いていかないといけないなぁ、と思ってました。
僕らがお世話になっているベースの事務局の茂木さんに相談してみました。
「アンケートの粗品になるようなもの、ありませんか?夏場に使うハンカチとかニーズがあると昨日たまたま聞いたんですが…。」
すると
「いいのがあるよ」
と大量の手ぬぐいをいただきました。
アンケートを作成し、バインダーをお借りして、アンケートセットが出来上がりました。
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最後に次の質問を入れました。
「誰も担当者が現れなかったら、自分が担当者になってもいいか?」
「この質問にイエスと答える人を探そう!」
これがこのアンケートの最大の目的となりました。
早速、昨日行った仮設住宅に行き、アンケート調査を開始しました。
アンケートは成功でした。
本当に細かい話が伺えました。
てゆーか、みなさん時間をかけて真摯にアンケートに答えていただきました。
そして、粗品の手ぬぐいも大好評でした。
アンケートの内容はこれです。
車に関するアンケート.pdf
アンケートをしていくと実に色んな方々が仮設住宅に住んでいらっしゃることが分かります。
車がない方の事を親身に考えられている方
自分は関係ないときっぱりおっしゃる方
切実に困っていらっしゃる方
特に印象に残っているのは、小学生のお子さんをお持ちのシングルマザーの方です。
「子供が1時間かけて学校に歩いて通っている。彼らを送迎してくださるなら本当に助かります。」
とおっしゃっていました。
自治会に関しては、みなさん必要だと思っているようでしたが、行政が作ってくれると思ってるようでした。自治会ができるまでに大きな溝があると感じました。
「いやいや、行政は作ってくれませんよ」
とお話できた方には話をしていきました。
また、もともと区長さんをされていらっしゃった方には、自治会を作りませんか?と話をしてみましたが自分の事で精一杯でそれどころではないと言われました。
アンケートは時間がかかり、そして炎天下だったこともあり、結構体力を使いました。
休憩と気分転換を兼ねて場所を変えたりしました。
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夕方に訪れた万石浦公園の仮設住宅
万石浦公園に行った時、一つのいい出会いがありました。
他と同じように、「アンケートにご協力いただけませんか?」
ってところから話をしていくと
「自治会については、ちょうど私も行政に話をしようと思っていた所なんです」
と建設的な返答が返ってきました。
ゴミの事等いろいろとルールを守らない方々もいて、みんなで話し合う場が必要だと常々思っていらっしゃったようです。
またカーシェアリングについても、とても理解を示していただき、できる事はやるとおっしゃってくださいました。
三浦さんとおっしゃるこの方は、事業をされていましたが、足を怪我されて今仕事を休んでいらっしゃいました。
アンケートの最後の質問に、最初にYESと言ってくださった方でした。
アンケートは思った以上に時間がかかり、数をこなすことはできませんでしたが、確実に収穫はあり、少し希望が見えてきました。

石巻視察1日目

2011.06.18

石巻は、アースデイ東京ボランティアセンター他複数団体が共同でベースを作っている南境生活センターに6時に到着しました。
日本カーシェアリング協会もここをベースとして使わせていただきます。
毎朝7時から行われるミーティングに早速参加させていただきました。
神戸のスタッフ、山崎高ちゃんを通して、八ヶ岳ピースワーカーズのヒロさんと事前に連絡を取っていました。
八ヶ岳ピースワーカーズ
http://peaceworkers.net/archives/category/activity
炊き出しの準備のお手伝いをしたあと、ヒロさんから車をお借りして、早速調査が始まりました。
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写真は炊き出しの準備している様子
車の窓から見える姿は、3月の末、私が訪れた時と比べて瓦礫が片付いていました。
しかしまだまだ崩れた建物は、その傷跡をそのままに
信号は壊れたままで、
生臭いにおいは更に濃くなっているように感じました。
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まずは、石巻市役所へ向かいました。
石巻市役所は百貨店が撤退した後の建物を利用しており、1Fはスーパーになっていました。
面白いなぁと思いながら、仮設住宅を担当している部署を確認し、訪ねていきました。
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まず現時点での石巻市内での仮設住宅の建設状況を確認しました。
6月18日現在
建設予定 75地区
入居スタート 22地区
入居完了 3地区
といった状況でした。
次に、仮設住宅での自治会の様子を確認しました。
現在石巻の仮設住宅では、自治会がまだ1つもできていないとのことでした。
一番新しい仮設住宅は既に入居完了後1ヶ月は経っているのですが、まだ自治会ができる様子はないとの事でした。
担当者の方がおっしゃるには、自治会は行政主導でやってしまってはよいものにならない。住民の中から自発的に生まれてくるものでなければ…とおっしゃっていました。
要するに自治会ができる目途が立っていないという事がここでわかりました。
市役所を後にし、リストを見ながら仮設住宅を早速訪ねていきました。
石巻で一番最初にできた仮設住宅「向陽町住宅地区」
137世帯が住む仮設住宅です。
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ここが私がはじめて訪れた仮設住宅でした。
共産党の方々が物資を配り終わった所でかたずけをしていた所でした。
そこにいたおばさんに話しかけてみると、
「これから暑くなるので、夏に向けて使うものとかの需要がありました。例えばハンカチとかTシャツとか。」
とおっしゃっていました。
僕は一通り敷地内をゆっくり歩いてみて回りました。
するとおばあさんが草刈をしていたので話しかけてみました。
「おばあさん、ここに住んでるの?」
「そう、そこが私の部屋。で、ここが私の駐車場。草がいっぱいはえてて、近所の皆さんは草を刈って綺麗にしているから私も草刈らんとと思って今やっているんだ」
「おばあさん、車運転するの?」
「いや」
「じゃあ家族の方がここに車とめるの?」
「娘がとめる」
「娘さんと一緒に住んでいるの?」
「いや、一人で住んでいる」
「じゃあ、娘さんが時々来てくれるんやね?」
「いや、娘は死んだ」
方言交じりだったこともあり、わからなかったのですが、詳しく聞くことはできませんでした。
お婆さんは、津波の後の大変な状況を切々と語りはじめました。
1枚の毛布に6人で寝た事、一つのおにぎりを分け合って食べてなんとか飢えをしのいだこと、
「戦時中より酷かった」
と涙を流しながら、語ってくださいました。
おばあさんと別れた後も、表に出られていた方々に話しかけていき、様子をうかがっていきました。
そこで分かったのは、いろんな地域から来ていて、知らない人ばかりで、近所での会話がほとんどない。
自治会ができる気配は全くない。
公共のスペースはあるが、鍵が閉まっていて使われていない。
車は結構購入された方が多い。
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といった事でした。
その後、蛇田中央公園、大橋地区、トゥモロービジネスタウン…という風に仮設住宅を
周って行きました。
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蛇田中央公園
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大橋地区
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トゥモロービジネスタウン
外に出いる人に手当たり次第話を聞いていきました。
車を持っている人がどこもおもったより多かったです。
でもやはり、車を持っていない方もいらっしゃいました。
大橋地区にいたコンガリ焼けた細身のおっちゃんは、車が流されて、
タンス預金していたお金も流されて(このあたりのご高齢の方は銀行に預けずにタンス預金されていらっしゃる方が多いそうです)、車が欲しいけど、義援金が支給されないし、
それがいつになるかわからないし車が買えない。
とおっしゃってました。
そのおっちゃんと話をしているとおっちゃんの知り合いのちょっとがっしりしたおっちゃんが来ました。
そのおっちゃんは、運送会社を経営していたらしいのですが、トラック全て流され、自分の車も流され
もう笑うしかないと言ってました。
おっちゃん達の話を聞いた後、移動しようと車をとめた所に戻ると遠くからシルバーカーを押したおばあさんとおじいさんがゆっくりこちらに向かっているのが見えました。
じっと僕は二人を見ているとこの仮設住宅の敷地内に入って行きました。
話しかけてみると
「車?そんなんもう年で運転なんてできない。できない。」
っておっしゃいました。
おそらくすこし行ったところにあるコープに買い物を行かれたのだと思いますが、私たちが近いと思う距離でも、お年寄りの方々にとってはとても時間のかかる遠い距離なのだと思いました。
ベースに戻って四万十塾のトールさんと話をしていたら
「今、仮設住宅に入れない厳しい状況の方もたくさんいる。仮設が当選したとしても、生活するお金も移動する車もないから、どうしても最低限の生活は保障される避難所に留まっている人がいる。だから車を買えない人はもっと多いんだよ」
と教えてくれました。
四万十塾
http://40010.net/
一日石巻を周ってみて、わかったのは
仮設住宅には車を購入された方は思ったより多い。
しかし、車を購入できない方もいる。
ただ、自治会ができるにはまだまだ時間がかかりそう。
コミュニケーションができていないのが大きな課題である。
仮設住宅は便利な地区と不便な地区があって、不便なところはキャンセルが多く出ている
といった事でした。

いざ石巻へ

2011.06.18

アースデイ東京ボランティアセンター主催のボランティアツアーのバスに乗って
石巻に向かいました。
http://www.edtt311.info/
今回の訪問の大きな目的は、3つ。
現地調査、車両の提供先を決める、現地スタッフを探す
日本カーシェアリング協会は、アースデイ東京ボランティアセンターのプロジェクト
でもあります。
(オープンジャパンとアースデイ東京ボランティアセンターの共同プロジェクト
としてスタートしました)
バスの中で、事務局長のハッタケンタロー君と明け方まで打ち合わせ。
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写真は車中で明け方に自己紹介している様子。

はじまり

2011.04.24

4月23日、アースデイ東京は雨でした。
この日、「ふるさと義援金」のPRのためにアースデイに集まったメンバーがいました。
PRの合間に入った渋谷の喫茶店で山田バウさんからひとつの提案がありました。
仮設住宅でのカーシェアリングという支援を行いながら、その先の未来を見据えた活動「日本カーシェアリング協会」。
全員が同意し、そこからこの活動は始まりました。
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